9月19日 丹後ウルトラマラソン🈡 《終わりは始まり》

2022年09月19日

ここ一週間 気が重く 移動する直前まで 『やめようかな―――』と逃げ腰の私。

8年前よりは 練習は積んだ

が、あくまで以前の私自身とく比べてであって、他人様の物差しで計れば、ごく当然の練習量に過ぎない。

 

逃げ腰の自分に『喝!』をいれ 17日 土曜日 堀居に無理を言って休みをいただき 京都丹後に移動し宿に入った。

この大会は翌18日(日)の早朝4時40分にスタート(>_<)

そのため 前日は夜7時過ぎに就寝 朝1時に起きて朝食をとり 準備を備える・・・

前もそうだが 今回も相部屋を希望し 私を含めの4人と食をともにした。

この方々は私なんかと違い、全国を渡り歩いて大会に参加している猛者たちであった。

下っ端の私は 給仕にいそしみ 教えを請うた。

 

大会は台風の影響で起きるフェーン現象からの 最高気温33度の予報で開始された。

 

丹後ウルトラには コース60㎞地点から70㎞地点の「碇高原』まで高低差400メートルの上りがあり そのあたりに第三関門がある。

この関門に14時40分までに通過しないと競技失格となる.

坂道ののぼりを意識して練習はしてきたが それでも・・・・( ;∀;)

閉門8分前に到着

係の方から 競技リタイア する・しないの判断を求められた.

その時は 考える間もなく 走り出していた・・・
ここから10㎞の下り坂が続く。

八年前はこの坂道を全力で下ることができた・・・が

今 膝が持たない これには自分が驚いた

歩いても 走っても 痛みはひどくなるばかり・・・

 

その最中 納得したことがあった ( 自分事ではありますが あと数年でこの塾を閉めたときの日記として・・・お許しあれ)

自分から逃げ出すことは絶対に嫌!

だけど他人様から 『やめとけ』と言われたら それに素直に従おう。

ならば 私の家族はどうだっただろうか・・・

母は悪性リンパ腫におかされた時 すべての治療を拒否 自然を望んだ

ただ最後の最後 痛みに身もだえた

その横で 私は 何もできずに見守るしかなかった

なぜか 強烈な睡魔に襲われ ものの5分ぐらい母の横で眠ってしまった

目覚めると 母はつい先ほどまで痛みにゆがんだ顔ではなく 穏やかに そして手を胸にあわせ お祈りする中で旅立った

母はなぜあんな安らかな顔で旅立てたのか。

母はだれに 『もういいよ・・・こっちおいで』と言葉をかけられたのか?

坂道の痛みの中で そんなことを考えるから 不思議なものである

納得した!

わかった・・・あの母の穏やかな旅立ちの顔のわけが。

母は敬虔なクリスチャンであった・・・母は母の信ずる神の声を聴いた

苦しむことなく 精神が神のもとへ

 

ならば父は

父の病室に飛び込んだ時 私は前日の何も変わらない父の顔つきに 父が旅立ったという事実を理解できなかった。

父は母に言われたのである

『お父さん もういいよ こっちにおいで』・・・と

 

ならば 自分は今・・・

ここで自分の痛み 弱さで終われない・・・と

最後の第四関門は16時45分

その手前のエイドにて 残り15分 残り2.2㎞・・・

これで終わりたくない・・・ だれも私に『終わっていいよ・・・』と言ってはくれてない

ならば あきらめる前に 今の最大を!

と 残っている力で全力走行

時間と闘った・・・

第四関門直前 係の方の閉門のカウントが暑さが残る海沿いの丹後路に響き渡る

『残り 5秒 4秒・・・・・1秒 0! 閉門!』と同時に飛び込んだ・・・・・・

目の前で無情にも閉められたゲート

顔面はぐちゃぐちゃ

ゲートを前に『悔しい・・・』

その時 その第四関門の責任者の方が 『ゲート通過を認めます。そして必ずゴールしなさい。』

これを見ていた ボランティアスタッフの方々が 集まってきてくれて ねぎらいと「良い走りを見せていただいた』と声をかけてくだる。

丹後市は積極的に外国人の移住者を進めていることはテレビで知っていたが 、思い違いでなければ一度画面で拝見した方が 力強い握手と震える足の治療をご夫婦でしていただいた。

関門を出る際には 多くのボランティアの高校生は割れんばかりの拍手で見送ってくれた

もう 汗なのか目から流れるものなのか・・・

これから残り15㎞ 残り2時間・・・

感謝を胸に

ただ無理を重ねた両足の痙攣は止まらず 自分の意思に従わない。

そんな ボロボロの私に沿道から多くの掛け声をいただいた。

その一つ一つにお礼を述べることが自分の責務であると すべてに応え感謝を伝えた。


 

つらい しんどい 歩を止めたい

でも・・・

たった「でも・・」だけのことで人は前を向ける。

そして 会話などしないが 傍で同じ目標を目指す 見ず知らずのランナーがいる。

One for All, All for One

「塾」もおなじである

 

人は人の中でしか何かを得ることはできないことは自分がよく知っている。

自分はそれを知っていながらも、口下手を言い訳に、積極的に会話をすることができない。( 授業は別物である )

だからこそ このような人さまが見れば 馬鹿なんじゃないかと思えることに無謀にも飛び込んでみることを『必要』と想っている自分がいる・・・


と 階段も上り下りが厳しい翌19日の朝 記しているダルマである。

 

さあ 明日から授業も再開

次は十期生の進路にすこしでも光を与えられるように 全力で応援をしていく覚悟はできた・・・

 

 

2022年 丹後ウルトラマラソン  結果

男子100㎞出走者 1239名    完走者536名 ( 完走率 43.3% )

その中 ダルマは

 



 

 

本当に灼熱の大会であった・・・

 

 

もう ウルトラは〇〇ようかな・・・うーーーん( ̄▽ ̄;)