昔・・・
最近よく、昔の生徒やしばらくお会いしていなかった人に偶然会うことが多い。
ある日、終電車に飛び乗ると、降りてきた乗客から『先生・・』
と声をかけられた。十年前ぐらいの卒業生であった。
『おれ、来月結婚するんや!』
『えーーー おめでとう・・・』
と、閉まるドアの前で祝辞を述べながらドアがしまる・・・絵に描いたように別れた。
つくづく彼らの時間の流れと、私の心の時間が大きくずれており、いまだに彼は中学生のころから発展していない。立派になった生徒にエールを送りたい。
親戚に奈良漬を送りに行った。そこは今から数十年前に私がバイトしていた店である。
若い店員さんと発送の話をしていたら、いきなり奥から『安達君やないか・・・』と昔の店長が現れた。びっくりしていたらもう一人当時の職人さんも現れ、数十年ぶりにお会いした。 当時、ぎりぎりの学生生活をしていたので、ここのバイトで出していただいたお弁当とカップラーメンで数食、救われた思い出がある。( しかし、ひと月近くこの生活をしていたら、胃痙攣を起こした・・が、懲りない私はいまだにこのカップラーメンが大好きである)。馬鹿話をしたのち、店を出るとき、『安達、もってけ』と漬物をいただいて帰った。
懐かしさがこみあげてきた。当時、この店長から『ホルモン』と呼ばれ、働いていたころがよみがえってきた。
近所を散歩していたら、昔行った飲み屋が閉店をしてた。その店前に、使っていた陶器を自由に持ち帰ることができた。
時間を忘れ吟味を重ね、数点をいただいて帰った。
自分の料理をのせてみると、あの常連客であふれていたころの当時の店や、出していただいた料理が思い出された・・・
この塾の思い出は今の生徒にどのように残るのだろうか・・・
いい思い出も、嫌な思い出もすべてまとめて、何かしら彼らの人生の糧になる日々であってほしいとつくづく思う最近である。